トップ活動レポートNo.46
「てるてる坊主通信」No.46
12月3日から始まった12月議会では、地域主権一括法の制定に伴い、市道の構造基準や標識の寸法を定める条例などが上程されるとともに、指定管理者の指定に関する議案が上程されました。

また、一般質問では、いずみ野線の延伸に絡み、周辺地域の新たな街づくりについて質問しましたが、今回のレポートではこうした12月議会の様子についてお伝えします。


◎ 復興増税で市民税500円UP!? ◎
~市税条例の一部改正について~
東日本大震災からの復興に要する費用を賄うため、国において所得税や法人税等を一定期間引き上げる法案が可決され、一部今年から課税され始めましたが、住民税についても平成26年度から引き上げられることになり、関連する条例の一部改正案が12月議会に上程されました。

国の臨時特例法では、各自治体で緊急に行う防災施策に要する費用を確保するため、市・県民税の各均等割りを平成26年度から10年間にわたり1世帯あたり年500円ずつ引き上げることとされており、一般家庭ではあわせて年1,000円の増税となります。もちろん、震災復興のために所得税を増税することについては多くの国民の理解が得られるのではないかと思われますが、一方で国の法律で各自治体が行う防災費用まで一律で定めるというのは地方分権の流れからしても、いかがなものかと思われます。まして、今後消費税の増税も予定されており、さらには、電気代が値上げされるなど、家計を圧迫する要因が増えてきている中で、例え年間1,000円とは言え、これ以上家計への負担を増やすことについては慎重に判断されなければなりません。

ちなみに、今回の臨時特例法の制定を受け、藤沢市でも財源の活用策(案)が示されましたが、その内容は【表1】のようになっており、今回の増税による財源効果額約10億円(平成26~35年度)を大幅に上回る事業費総額となっています。今後、市としてもさらに事業の中身や実施年度等を精査してゆくとしていますが、そもそも臨時特例法で定められた「緊急に地方公共団体が実施する防災のための施策に要する費用」なのか、或いは、東日本大震災の有無にかかわらず元来市として実施する予定であった事業であり、今回の増税による財源を充てることが本当に適切なのかなど、いま一度その中身については精査してゆく必要があると思われます。

いずれにしても、今回の増税については国の法律によって一律に定められたものですが、その使い途については引き続き議会においてしっかりとチェックして参りたいと思います。

【表1】臨時特例法に伴う市の財源活用策(案)
事業とその概要 想定
事業費
想定
期間
地域防災拠点整備事業
地域防災拠点ともなる市民センターの改築や耐震化等を図る
約37
億円
H25~35
防災行政無線デジタル化整備事業 約22
億円
H25~31
橋りょう耐震化事業
橋の耐震化を進める
約12.4
億円
H25~35
消防救急無線デジタル化整備事業 約11
億円
H25~26
公園防災施設整備事業
公園に太陽光発電の照明灯や防災トイレなどの防災施設の整備を行う
約5.3
億円
H26~46
防災資機材備蓄事業
防災資機材の備蓄拡充を図る
約2.5
億円
H25~29
津波避難施設屋上フェンス等設置費補助事業
民間の津波避難施設に対し屋上フェンスや外付け階段の整備を補助する
約2.1
億円
H25~29
耐震診断・耐震改修補助事業 約1.7
億円
H25~27
避難施設非構造部材安全対策事業 約1.2
億円
H25~27
避難場所誘導標識等整備事業 約0.1
億円
H25~26
合計10事業 約95.3
億円
H25~46
※平成24年12月議会 議案第48号資料をもとに作成

◎津波対策避難訓練を踏まえて ~一般会計補正予算から~
東日本大震災の発災から間もなく2年が経過しようとしていますが、この間、藤沢市においても様々な災害対策が実施され、昨年7月には大規模な津波対策避難訓練も実施されました。その際、訓練参加者に対してアンケート調査が実施され、その中で出された意見を参考に、津波浸水予想地域内の津波避難ビルに簡易トイレが配備されることになりました。

議会の議論の中では、なぜトイレの設置が必要なのか、物理的に設置が可能なのか、或いは、津波避難ビルだけではなく、他の場所にも設置すべきではないかなど、様々な意見が出されていました。

また、この他にも一般会計補正予算の中では、傾斜屋根であるために屋上に避難することができない湘洋中学校の津波避難対策を進めるための基本構想策定費なども計上されましたが、津波対策避難訓練の際に実施されたアンケートの中では、避難路の安全性向上や防災行政無線の充実を求める意見なども出されており、引き続き適切な対応が求められるところです。

また、これまでは当面緊急に市が実施しなければならない、或いは、早急に市が対応できる災害対策に力点が置かれてきましたが、今後はより長期的な視点から災害対策として市がどのような街づくりを展開してゆかなければならないのか、具体的には高さ制限のあり方や浸水対策など、よりマクロ的な視点から今後のまちづくりのあり方について検討してゆく必要があるのではないかと思われます。

◎ついに事業中止へ ~有機質資源再生センターについて~
これまで市政の大きな課題として議会でも何度となく質問して参りました有機質資源再生センター事業がついに中止されることになりました。この施設については、経営上の問題や堆肥を製造する過程で発生する臭気に近隣住民の方々が苛まれ続けているなど多くの問題を抱える中で、市としても巨大な脱臭装置を取り付けて施設の継続を図るのか、或いは、思いきって止めてしまうのか、今後の施設のあり方について検討を重ねてきましたが、ついに事業を中止するという判断が下されることになりました。

そして、この施設の運営を委ねられているSPC(特別目的会社)や国・県との交渉の結果、2年以内とされる事業の終了時に9,000万円でこの施設を市がSPCから譲り受けること、さらに、臭気対策として施設への搬入が中止されている食品残渣の受け入れ手数料相当額を市がSPCに補填すること(平成24年度分3,325万円)、施設建設当初に受けた補助金を残存期間に応じて国・県に返還すること(3億1,390万円)などが合意され、それぞれ関連する経費が12月議会に議案として上程されました。

今後は当該土地の原状回復やこの施設を利用している畜産農家への支援など、さらに詰めてゆかなければならない課題が残されていますが、引き続き議会でしっかりとチェックして参りたいと思います。

◎新しい街づくりへ具体的な行程示される ~一般質問から~
12月議会ではいずみ野線の延伸と周辺のまちづくりについて質問しました。ここではその主な内容をご紹介します。

原てるお: 新たに就任された鈴木市長は、いずみ野線延伸についてどうお考えになられ、今後取り組まれるつもりでしょうか?
鈴木市長: いずみ野線延伸と周辺のまちづくりを進めていくことは、本市の北部地域の市民の皆さまの交通利便性向上や、活性化を図っていくためにも、必要不可欠で大変重要な行政課題であるという認識を深めたところであります。本市全体の活力を今後とも維持し、本市が将来的にも発展していくために、最優先に取り組んでまいりたいと考えております。

原てるお: 今後いずみ野線の延伸を図る上で「都市鉄道利便増進事業」※1の適用が受けられるか否かが最も大きなポイントになると思われますが、今回のいずみ野線の延伸にあたり、この事業の適用は見込めるのでしょうか?
計画建築部長: 鉄道延伸の早期実現のため、利便増進事業の適用を受けるべく、国など関係機関との調整を積極的に進めて参ります。

原てるお: 今後どのように鉄道事業者と協議を重ね、取り組みを進めてゆくのでしょうか?
計画建築部長: 平成28年度に予定されている第7回線引き見直し時期を目標として、鉄道延伸に関する基本計画などの策定を行ってまいりたいと考えております。その後、環境アセスメント手続きや、都市計画決定など必要な手続きを行い、速達性向上計画の認定を受けた上で、事業実施に至るものであります。

原てるお: 慶應義塾大学周辺のB駅周辺地区については、以前の一般質問に対する答弁の中で、今後、市街化区域への編入を視野に入れてゆくという答弁がありましたが、具体的に次回線引きの見直しに向けたスケジュールや取り組みはどうなるのでしょうか?
計画建築部長: 線引き見直しにつきましては、平成28年度に都市計画変更の告示を予定しており、神奈川県が想定しているスケジュールによれば、平成25年度に第7回線引き見直しに向けた、県の基本的考え方、「基本的基準」が示されることとなっております。この基本的基準が示された後の平成25年度後半から平成26年度前半にかけて、県によるヒアリング方式による県素案策定作業が予定されており、そのため、特定保留区域を設定する区域、面積、人口フレームなどの市素案の大枠につきましては、平成25年度内に明らかにする必要がございます。
特定保留区域設定に向けた検討につきましては、地元協議会の立ち上げや、専門家等を構成メンバーとする「まちづくり検討委員会」の設置を予定しております。


※1「都市鉄道利便増進事業」…国の法律に基づき、既存の鉄道駅間を連絡する新線の整備や相互直通運転の実施によって利用者の利便増進が図られる事業に対し、国の補助が受けられるもの。

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