トップ活動レポートNo.51
「てるてる坊主通信」No.51
2月議会では、平成26年度予算をはじめ様々な議案や陳情等が審査されましたが、中でも平成26年度予算については、一般会計で約1,300億円、下水道や市民病院などの特別会計を含めると約2,500億円と、藤沢市政始まって以来の規模の予算編成となりました。この新年度予算の中には市長の選挙公約に基づく施策が色濃く反映されていますが、私も予算等特別委員会のメンバーの一人として予算審議に臨みました。

そこで、ここでは、こうした2月議会の様子についてお伝えします。

◎美しい街並みや景観を後世に!◎
~街なみ百年条例について~
2月議会では、市長の選挙公約に基づき、街なみ百年条例という新しい条例が議会に提案されました。これは、市内の美しい街なみや景観を市民の理解と協力を得ながら百年にわたって残してゆくための理念や仕組みを定めたものです。

いま市内でも都市化の進展やライフスタイルの変化等により、昔の趣を感じさせるような街なみや美しい景観が失われつつありますが、旧東海道五十三次の宿場町であった遊行寺近辺には蔵や昔の商家の趣を残した建物など、歴史的にも意義のある建造物が残されています。また、鵠沼地区では昔の別荘地としての落ち着いた雰囲気のある街なみも残されており、これらの美しい街なみや景観を後世へと引き継いでゆくことは、いま私たちに課せられた大きな責務であり、そのために必要な施策を講じてゆくことは大変重要なことであると思われます。

もちろん、地区計画や住民協定など既存の制度や枠組みを活用して街なみや景観を保全することは可能ですが、いざ具体的な取り組みに着手しようとすると、様々な困難に直面します。例えば、自分たちの住む地域の街なみを皆で守っていこうという大きな方向性については多くの住民の理解が得られるものの、具体的に建物の高さを制限したり、建物の色合いを統一的なものに制限するなど、私権の制限にまで踏み込んだ取り組みを進めようとすると、様々な意見が噴出し、地域全体の合意を得ることは難しくなってしまいます。
こうした状況のもと、今回街なみ百年条例という新しい条例が制定されましたが、果たして既存の制度や枠組みのもとでは困難であった街なみや景観の保全に具体的にどこまで踏み込めるのか、今後の展開が期待されます。また、あわせてただ単に条例を制定して理念を掲げただけで終わってしまうことがないよう、今後の市の取り組みをしっかりと注視してゆく必要があります。

◎市の本気度を示す!?◎
~(仮称)藤澤宿場館について~
平成26年度予算の中には、歴史や文化に関わる施策が数多く盛り込まれましたが、その中の一つとして、(仮称)藤澤宿場館整備事業があります。これは、遊行寺の下に旧労働基準監督署の跡地がありますが、ここに旧東海道五十三次を訪れる方々の休憩場所、並びに旧宿場町の歴史や文化に触れることのできる場所として、(仮称)藤澤宿場館という新たな建物を整備しようとするもので、平成26年度予算の中には設計費用など約2,165万円が計上されました。

もちろん、市民のみならず、市外から訪れた来街者にも旧宿場町としての歴史や文化に触れてもらうことは重要なことですが、せっかく2月議会で街なみ百年条例が制定されたからには、その中に盛り込まれた街なみ継承地区という新しい仕組みを活用し、街なみの保全に取り組むべきではないかと思われます。具体的には、まず後世に継承すべき街なみについて地域住民と十分な話し合いを重ねて全体的なガイドラインを策定し、その上で個々の施策展開(旧労働基準監督署跡地の活用や案内サインの設置など)へとつなげてゆくことが必要はないかと思われます。

しかし、残念なことに、「藤沢市としての本気度を示す(予算等特別委員会における市側答弁)」ために、まずは建物の建設ありきで事業が進められようとしており、具体的な施設の中身や運営方法等については何ら煮詰められていないばかりか、地域住民との話し合いについても、必ずしも十分に行われてきたとは言えない状況にあります。しかも、この旧労働基準監督署跡地が存在する藤沢地区では、地域の拠点とも言える藤沢公民館や労働会館の建て替えが課題となっており、すでに現労働会館の場所で両施設を合築によって建て替える計画が進められています。しかし、東西に長い藤沢地区において、藤沢公民館が現在の労働会館の場所に移転してしまうと、特に東部地区の方々にとっては公民館が遠くなってしまうことから、旧労働基準監督署跡地を地域住民のコミュニティ活動の場として活用できないかという意見も出されています。こうした状況等を鑑みても、何も今すぐ急いで(仮称)藤澤宿場館を建設する必要性がどこまであるのか、いささか理解しがたいものがあります。

 とりあえず、市は今後地域住民に事業内容を説明するとともに、設計過程において施設の内容や運営方法等について検討してゆくとしていますが、決して拙速に進めることなく、十分に事業内容を精査しながら、慎重に検討を重ねてゆく必要があります。引き続き、この事業については、議会の場においても注視して参りたいと思います。


【図1】旧労働基準監督署跡地
◎事業費が1.5倍に!?◎
~新庁舎の建設について~
いま藤沢市政で最も大きな課題となっているのが、市役所新庁舎の建設です。これはもともと築60年以上が経過し、耐震性等にも課題が指摘されていた市役所本館が東日本大震災で使用不可能となったことから、急務の課題として浮上してきました。これまでも市議会では、新庁舎建設計画の検討状況について審査を重ねるとともに、市でもパブリックコメントやワークショップなどを実施し、多くの市民から様々な意見や提案を募ってきました。

そして、先般、藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、基本設計(案)として新庁舎の概要(地下1階、地上10階建て)と事業費が明らかにされましたが、何と事業費ついては、当初見込み額(120億円)の約1.5倍にあたる188億円にまで膨れ上がってしまっていることが明らかとなりました。その主な理由としては、折からの建設需要の高まりによる労務費・資材費の高騰と消費税増税により新たに約33億円が必要になるとともに、これまでの議会での議論や市民からの意見などを反映させた結果、フロア面積が9,000㎡増加したことにより、新たに約34億円が必要になったことによるものです。

もちろん、建設需要の高まりを背景に労務費や資材費の見込み額が増えてしまうのは致し方ない部分もありますが、一方で、議会での議論や市民からの意見を反映させたことにより増えてしまった事業費に対して、どこまで既存の計画の中身を見直し、余分な経費の削減に努めてきたのか、その努力が問われるところです。しかし、この点について先の予算等特別委員会で質問したところ、市側からは何ら明確な答弁が返ってきませんでした。しかも、今回の増額の大きな要因である地下1階の新設については、現状、障がい者向けの駐車スペース以外は公用車の駐車スペース並びに国道467号線から進入する大型バスの接車スペースとなっていますが、果たして一部の公務員しか利用できない駐車場の設置に多額の税金を投じることが適切なのか、大きな疑問を感じざるを得ません。むしろ、駐車スペースが必要であれば、隣接する朝日町駐車場を改築し、公用車のみならず、来庁者や近隣商業施設への買い物客等も利用できるようにし、周辺道路の渋滞解消にも一役買わせるべきではないかと思われます。しかし、この提案についても、埋蔵文化財が発見される可能性が高いことから困難であるとの答弁が返ってきました。しかしながら、仮に朝日町駐車場において埋蔵文化財が発見される可能性が高いとしても、果たして道路一本隔てて隣接する新庁舎建設予定地においても同様に埋蔵文化財が発見され、新庁舎建設計画に影響を与えることはないのか、新たな疑問が生じてきます。

いずれにしても、総事業費188億円の財源計画については【表1】の通りとなっていますが、今後さらに建設資材等の高騰が続けば、さらに事業費が膨れ上がる可能性もあります。市としては今後の実施設計の中でさらなる経費削減に取り組むとともに、入札結果によっては事業費の圧縮も可能ではないかとしていますが、引き続き経費削減に向けた努力と市民への説明責任をしっかりと果たすことが求められます。

【写真1】新庁舎のイメージ図
※平成26年2月17日藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会 資料3より
◎新規事業ぞくぞく!◎
~平成26年度予算から~
ここでは、平成26年度予算に盛り込まれた主な新規事業についてご紹介します。
ロボットスーツ着用訓練費助成事業
下肢に障害がある方が体力向上や身体機能維持のためにロボットスーツを着用して訓練を行う費用の一部を助成するもの。
保育コンシェルジュの配置
保育に必要な助言や相談に応じる保育コンシェルジュを3名配置するもの。 【写真2】湘南ロボケアセンターのロボットスーツ
引地川親水公園へのトイレの新設
ドッグランの近くにトイレを新設するもの。
(仮称)天神スポーツ広場の整備
野球場等のスポーツ広場を旧藤沢北高校跡地に整備するにあたり、基本設計等を行うもの。

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